卸売・小売の中小企業の社長たちの会合で彼らの雑談を傍らで聴く。
百年に1度の経済危機だって? そんなもんじゃないな。これは千年に1度級になるぞ。
なんだよ、あんた。昨年の晩秋にはなんて言ってた。百年に1度の経済危機かぁ、面白いじゃないか。生きているうちにそんな危機を体験できるなんて経営者冥利に尽きるなんて、余裕をかましてたんじゃないの。
あの時はあの時。大企業の決算予想が軒並み赤字赤字のオンパレードだもんね。桁が違うよな。1千億単位の赤字だもんな。連日、こんな数字を目にしていると、倒産した中小企業の負債額なんてかわいいもんだよ。
まったく、まったく。帝国データバンクや東京商工リサーチから来る倒産情報にある負債額なんか、ほんと小さく見えるもんね。なんだたったの35億円か、小さすぎるよと思ったりするもんね。
ピンチはチャンスなんて経営コンサルタントが吠えたりするけど、ピンチはやっぱりピンチだよ。
経営コンサルタントの言うとおりにしてたら倒産するよ。
そりゃそうだろう。経営をしたことはないし、コンサルタントは経営をしないから。
企業を再生させる凄腕の経営コンサルタントはひと握りだね。
セールスの本に「売れないのではない。売ってないのだ」といった檄文みたいな文句があったりするけど、売れないときは、どうやっても売れない。
目から鱗の名言じゃないか。経営計画なんかも、計画通りいかないのが経営だもんな。なんせ経済は予想を超えたところで展開するから。
金が回らないというのは、人間をいらいらさせるよね。知恵の働きもにぶるしね。
問題は3月決算の後だな。この経済危機が1年間も続くかと思うと、廃業も覚悟しなくちゃね。
じたばたしても、手の打ちようがないこともあるからね。人間同様、企業にも終わりがあると言うもんだ。
胃に穴がポンポンポンと3つ、4つは開いてるよ。
そりゃ少ないな。5つ、6つは開いてなくちゃ。
いつ心筋梗塞や脳溢血が起きてもおかしくないな。
胃の穴を埋めに焼き肉にでも行くか。
その気にならんな。湯豆腐あたりにしておこうよ。
ユニクロは1人勝ちか。
う~ん、……。