おはようヘミングウェイ

想う 観入る 書き表す そして存在が生まれてくる

飼い猫は野生化できるか

天変地異によって飼い猫はいつ、なんどき飼い主と離れ離れになるやもしれぬ。であれば、非常時に備えた訓練が必要だろう。生きるためには、まず食い扶持を探すことが大事だ。野生に放り出された飼い猫が最初にすべき最大の仕事は狩りである。


草の陰に隠れて獲物を待つ。それにしても隠れようもない体の色だが、大丈夫か。表情は芝居がかって獲物を追う眼つきではある。





集中する時間が極めて短いのが猫の特徴。とにかくじっとしていない。と言うよりじっとしているのは無理。獲物を待つということを忘れて、昼寝でもするかといった体勢に。





恩であれ、なんであれ、すぐに忘れてしまうのが猫である。自分がなぜここにいるのかも忘れて、まどろんでしまった。





なにか足音がしたな。すくっと頭を上げ、耳を立てて神経を集中させる。





獲物とは関係がないことが分かると、一気に関心を失ってしまう。どうして狩りなんかしなくちゃいけないのか。そんな表情をしだした。やめようよ、こんな社会実験。そんなテレパシーが送られてきた。





飼い主の足にすりすりをして、ごろりんと寝転ぶ。これが生き続けるコツ。猫が野生の中で学んだ結論は、飼い猫になることである。